まぁ、それは置いといて…、
「やっぱいいよ。私、1人で帰れるから…」
私がそう言うと、騒がしかった部屋がシーンと静まった。
「えっ、でも、僕が送ってくよ…」
遥くんは焦ったように言う。
「ほんなら、みんなで送ればええんとちゃう?」
陽のその一言に私以外のみんなは、
「それいいね♪」
「なんでもっと早く、それに気付かなかったんだよ」
などと口々に言った。
準備をし、私達は大急ぎで私の家へ向かった。
もちろん、あの高級ロングカー………ではなく、バイクで(私達は未成年だから、廉パパがいないと使えないのだ)。
「おい、乗れ」
気が付くと、愁が私にヘルメットを渡し、乗るのを待っていた。
…?愁の後ろに乗るの?
私は少しためらいながらもバイクにまたがった。

