軋む階段を上り、玄関にたどり着く。 ボロなだけあって、暗い。 だから気づけないことはあった。 「早いお帰りで」 聞きたくない声がした。 ハッとして振り替えると、 冷酷な顔をした相坂が居た。 「相坂…? なん、で…」 また、朝以来の混乱の波が 押し寄せ始める。 ざわざわと胸の奥がざわつく。 「何でか? 簡単に言えば ここは俺が買収した」 彼はとんでもないことを そっけなく言う。 もはや、あり得なさすぎる。 理解の範疇を越えていた。