「……優真……さん?」


幻を見ているのかと、自分の目を疑ってしまう。


「璃子ちゃん!」


茫然と見ているうちに会いたかった人が目の前に。


「無事で良かった……」


優真の腕が伸び、璃子の身体をぎゅっと抱きしめる。


優真さんだ……。


会いたかったと口を開くと……。


「優真さんっ! ごほっ! ごほっ……うっ……」


優真の身体から漂う香草の香りに璃子はむせてしまう。


むせる璃子を優真は探るように見つめた。


この香りにむせるということは、璃子ちゃんはニューボーンになったのだろうか。