「……もう大丈夫です。ありがとうございました」


璃子は優真の腕の中から離れた。


「身体は辛くないかい?」


「はい。今のところは何も……」


「なら、良かった……璃子ちゃん、今日は外で食べようか」


璃子ちゃんには気晴らしが必要だ。


「えっ?」


「雨が止んだし、街に出てレストランで食事をしよう」


驚く璃子に優真の顔に柔らかい笑みが浮かんだ。