誘惑のクラン(血族)

優真さんがヴァンパイア……。


あんなに優しい人が、ヴァンパイアだったなんて!


「カアアアアァァァ――――」


突然の不気味なカラスの鳴き声に、驚いた璃子は立ち止まった。


余りにもたくさんのカラスの鳴き声。


それは悲鳴にも似た声。


無我夢中で走っていた璃子はその不気味さに我に返った。


そして自分がいる場所を見廻した。


屋敷の中も恐ろしいが、外はもっと恐ろしく思える。


背筋が凍りつくような恐怖感に襲われた。