魔王と女神のシンフォニア

「アリスさん・・・僕のこと・・・好き?」

・・・・・・は?

「なななななな何を言ってるんですか!?」
すると、歩はしょぼんとなり、

「嫌い・・なんだね?」
「うっ。」
なんかこう、凄く母性本能をくすぐられる顔だ。

「そっ そんな!嫌いなんかじゃないですよ。」
「じゃあ好き?」
ぱぁと歩の顔が明るくなる。

どうしたものか、少しの間考える。
すると、歩の顔が首の辺りに倒れてきた。

「歩さん!ひゃっ!」
首筋に息がかかり、思わず声が出てしまう。

「こういうのは、よくなぃ・・ひゃっ!ですから・・」

規則正しく息をふきかけられるたび体が少し反応してしまう。しかし、アリスはあることに気付く。
「あの・・・歩さん?」
「zzzzz」
歩はもう寝ていたのだ。

ふとドア越しに人の気配がする。

「ルビィ、いるんでしょ?」
「あれ?ばれてた?」
てへっと出てくるルビィ。

「まぁ このままにしておくのもひとつの手よね。」
楽しそうにルビィが言う。

「ルビィ。」
冷ややかにアリスが言う。

「じょ 冗談だってば。」

ルビィは歩を横にどかすのを手伝い、
「あの、なんかリリスって言う私たちの一緒の班の子がなぜか、歩の部屋で鍵かけて立て込もっちゃったのね。・・・ってことでよろしく!」
「あっ!?ルビィ!」

タタタタッとルビィは部屋を去っていった。

「もう・・・」

アリスはどうしたものかと考えていた。