魔王と女神のシンフォニア

「はい～。つきましたよ～。」

林間学校は山を少し登った所にあってなかなか雰囲気のある建物だった。

「では～。特別班以外は夕飯まで自由時間にします～。」

シフォンに呼ばれて特別班のメンバーがシフォンの元に集まる。

「先生！俺らも速く遊びにいきたいっすよ！」
ハリスが不満げに言う。しかし、

「何言ってるんですか～？特別班には、この期間中に自由時間なんて就寝時間以外にないですよ～。」
ニコニコしながらシフォンは告げ、僕たちに特別班用と書かれたプリントを渡してきた。

内容は、薪割り・風呂掃除・ゴミ回収・・・・。

「まるで雑用係じゃない！？」
ルビィが声をあらげる。

「特別班は～、特別にこきつかわれる班のことですよ～。言ってませんでしたか～？」

そんなこと一言も言ってねぇ～。ニコニコするシフォンとは対象的に僕ら五人はそう思った。

どうやら林間学校のスタッフがあまり集まらずに僕らがその手伝いをすると言うことらしい。

僕は何か気が遠くなるような気持ちになった。

地獄の林間学校の開幕である。