砂の城


「何が?」
洗い物をし終えたシオンは報道雑誌を読みながらレイに聞いている。

「レイ、最近寝てないだろ」

寝てない。確かにそうだ。

「いや、寝れない、のが正しいか?」

…気づかないでほしかった。


「なんで?そんなことないよ。最近少し忙しいだけで」
「レイってさ、慌てると早口になるよね」

シオンがレイの発言を遮る。

「ねぇ、仕事やめなよ」

「な…にいってんの?」
「仕事、もうボランティアなんだろ?給料もないし、運営費出してんのもレイなんだろ?」

それは確かに事実だ。
今、奇病のせいで全てが崩壊しかかっている。