その様子をネムは制御室から黙って見ていた。

その表情は暗い。

まだ、レイの所には出ていかない。
レイの儀式が済むまでは、黙って見ていると決めている。

しばらくすると、歌が聞こえてきた。

異国の歌だ。

美しい旋律。
しかしそれは、悲しい鎮魂歌。


最後の音が切れるまで、ネムは彼女の歌に聴き入っていた。