「…サンキュ」
サキは小さく口につけた。



「なぁ、レイ」
「ん?」
再開していた作業をまた中断し、サキの方に体を向ける。
「仕事しながらでいいから」

いつもより沈んだ声で言う。
サキは下を向いたままだ。