―夜。
みんなが寝静まった頃。


「レイ」

「ん?」
かつては職員の仮眠室であったそこは、今はレイの部屋と化している。

「帰んねぇの?」
「うん、まあねー。サキは、どうしたの?寝れないの?」

あ、トイレ?
と、いたずらっぽい表情で聞く。
「ちげーよ!そんなんじゃなくて…」

「入りなよ。ね、ミルクでも飲む?」

ガチャガチャと食器を取り出そうとするレイ。

「いらない、水でいい」

「あれ?サキは好きだったよね、ミルク」


「…今、高いんだろ。いいよ。ガキ達に飲ませてやって」