「ハナカ、入るよー」

発症者の一人、ハナカ。

「レイちゃん。レイ、ちゃん…」
レイを見た途端に泣き出すハナカ。
「おはよう。遅くなってごめんね」
レイはそんなハナカの頭を優しく撫でる。

「ううん、レイちゃんに会えたから。嬉しいの」

「体、拭くね。手、出して」

きつく絞ったタオルで撫でるようにハナカの体を拭いていく。

…崩れないように、祈りながら 。


「レイちゃん、あのね。私の足、どうなってるの…!?」

「うん」
ハナカは、足から始まった。
発症してからもう1ヶ月。
まだ変化は見られない。

「ちゃんと、付いてる…?」