「おはよう、みんな」

「レイ!おはよう」
子供達がわらわらとレイの周りに集まる。


一人の少女がレイの服をくいっと引っ張る。
「レイ、ミナは?」

ミナ、昨日の少女と仲が良かった子だ。

「ミナがいないの…。どこに行ったの?」

「ミナはね…、」
私は、泣いちゃいけない。
嗚咽を飲み込み、声を平常時に戻そうとする。

「ミナは死んだんだよ。」
レイの声ではない。
男の子の声だ。

「お前だって分かってんだろ。レイを困らせんな」
男の子、サキはその少女の頭を叩く。

泣き顔の少女はレイに一言謝ると、走り去ってしまった。