砂の城

「シオン。仕事の依頼があるの」

レイは小さな硝子瓶をテーブルに置く。

子供だった砂だ。



「またかよ。レイもうやめな」
シオンは嫌そうな顔でそれを見つめる。

「お願い、これを西の7-Kに」

「一度、捨てたんだろ。返してやんなよ。家族だったやつらもいい迷惑だし、その子供も可哀相だ。」
望まれない場所にわざわざやるなよ…

シオンの声が細くなる。

レイだって十分分かってるのだ。

それでも…

「うん、でもお願い。その子を家に帰してあげて」

二人の睨み合い。
先に目を逸らしたのは、シオンだった。

「…わかったよ」

苛立たしげに席を立ち、瓶とコートをひったくると、そのまま家を出ていった。

「ありがとう」
パタンと閉まったドアに呟く。

そのままレイは眠りにおちた。