「あっ、そうだ!?陽君ママ!」

「えっ・・・・」

「今度の親睦会、玉谷コーチを車で乗せて行ってくれる?」


親睦会・・・つまり保護者とコーチの飲み会だ。

玉谷コーチと聞いて内心嫌で嫌で仕方なかった
だってあの人口は悪いししつこいし最悪なんだもん


「い・・いいですよ・・」

でも先輩ママ達の命令を聞かない訳にもいかず、承諾するしかない


「あっ・・終わったみたい♪じゃあ陽君ママ、玉谷コーチの事よろしくね!」


「はい・・・・」


せっかく佐上コーチを見ながらいい気分だったのになにもかもぶち壊された気分だ


憂鬱な気分のまま陽のエナメルバックを手にして、車の前で待っている陽のところまでゆっくりと歩きだした


「陽ママ?」

「あ・・・佐上コーチ。」


しょぼくれて歩く私の前に汗を拭く佐上コーチがいた


「どうしたの?元気ないね?」


「あっ、いえ・・今日もお疲れ様でした。」


「そうだ!!陽ママ、今度の親睦・・・」


「送迎なら今言われました。玉谷さんですよね。」


せっかく佐上コーチと話してるに口調は明らかにトーンが下がってしまう

だってそのくらい玉谷コーチが嫌なんだもん!!