私は沙都の言うことを無視して直哉についてきた。

先生のことでホッとした後に・・・まだ私、自分のこと全然・・・何も

「あすかー、この間は残念だったなー。俺あんとき急ぎの電話はいってさー」

直哉・・この間のホテルのこと・・。

あのとき私・・先生と・・。

「あ・・の・・直哉・・」

私は一体この人にどこに連れて行かれるのかよくわからなかった。

とっても不安・・。

「さ、あすか、ここだ」

「・・え・・ここ・・」

直哉に連れて行かれたのはこの間・・私と直哉・・そして先生と共にいたホテルだった。

「この間の続きだ。あすか」

直哉はとっても屈託のない笑顔で私にいった。

きっともう・・逃げらんない・・。

「さっ、はいろ」

「・・・うん・・・」








ベッドの中で直哉が私にキスをする。

濃厚で熱くて・・そんなキス・・・。

皮肉にも先生と寝た同じ部屋の同じベッド・・。

今のこんな私の姿・・沙都も先生も軽蔑するよね・・淫乱な子だと思われるかな・・・。

そうよね・・それが当たり前よ・・ね・・・。

何度も何度も痛いくらい教えてくれたのに・・。

崖っぷちにたたされるたびに沙都がいつも手を引いて救ってくれたのに・・。

私はそんな沙都の心を裏切って・・

そう・・中学の時もそうだった。