「え・・・?」

私は隣にいる沙都の発言にびっくりした。

「彩・・・さん・・何で・・・」

「さ・・と?」

・・彩って・・だれ・・?陽子さんでしょ!?

「沙都っ」

先生は沙都に向かって叫んだ。

私はそんな沙都の顔をじっと見てみた・・・。

放心状態で何言っても・・・聞こえない・・・そんな感じだった。

「・・・どーなってんの・・・」

私は思わず口に出してつぶやいてしまった。

彩さんって・・・?陽子さんって・・・?

わかんない。

「・・・・沙都・・」

先生は沙都の目をじっと見て語り始めた。

「沙都・・・コイツは彩じゃない」

「だっ、だけどっ」

沙都が言い返す。

「彩の双子の姉妹だ」

「ふ・・・双・・子っ!?うそ・・・」

双子・・・陽子さんって・・・双子だったんだ・・。

「陽子は久住彩の姉貴だ」

・・・・く・・久住・・・彩・・・?

久住って・・・なによ・・・。 

私は思いもよらぬ展開に頭がクラクラしてきた。

「ね・・・え・・ちょっとどうゆうことなの?私・・わけわかんない・・」

一人・・久住彩という人を知らない私は沙都と先生に問いかけるように言った。

「あすか・・・彩さんは・・」


「沙都っ!!」

先生は私に何かを言おうとした沙都をいさめる。

私はもうどうしていいのかわからなかった。

陽子さんやら彩さんやら・・先生を取り巻く女の人たちはこれから先も出てくると思う・・・。

先生が生きている間・・・私が生きている間・・・きっと、ずっとどこの土地にいてもヤキモキすることになるんだろうな・・・。その第一歩、私はまだ陽子さんのことも・・・ましてや彩さんなんて人のこと全然知らない・・・。