この校長室にくるのは2回目だ。

最初に来たときも確か・・隣には先生がいた。

そして今回も・・。


「あ・・の・・」

わたしは連れてこられた意味を薄々感じていながらも少し疑問な顔つきをした。

そんな私の目の前に校長先生は一枚の写真を出した。

「もう、言い逃れはできないよ」

校長先生は低い声で言う。


・・・?何のことだろう・・?

私は出された写真をじっと見てみた。

「・・!?」

私はびっくりしすぎて声を出すこともできなかった。

どうしていいのかわからなさすぎて咄嗟に先生の方をみる。

先生はまっすぐ正面を向き、こう言っちゃあなんだけど・・とても堂々としていた・・。


「こうまで体が密着した姿がハッキリと写真に写っていてはねぇ・・」

そう・・・その写真はあの雨の中先生が私のことを後ろから抱きしめていた時のものだった。

なんでこんなものが撮られていたのか・・誰が撮ったのか・・まったくわからない。


「匿名で私のところに直接送られてきてね・・まったく・・なんて不謹慎な・・!」

校長先生は怒りが収まらない様子で口を開く。

「幸いこのことは今ここにいる山田先生と私と君たちだけしか知らない・・」

私はこの先一体どうなるのか、予想もつかない不安でガタガタと震えてきた。

下がった熱がまた上がってきそうなくらい頭の中もフラフラしてくる。


「・・・その件につきましては私の方から説明の方をさせていただきます」