「・・・うそ・・あのお兄が・・おちた・・?」

「うん。恋人にしてくれるっていったっ」

私は早速沙都に報告した。

「でも、先生恋人がいるんだって」

「・・・・は・・ぁ・?」

沙都は不思議な顔で見てきた。

「ア・・・ンタ、それでいいわけ??」

「いいっ。先生といれるだけで、シ♡ア♡ワ♡セ」

「・・バカみたい・・」

そう沙都はあきれ顔で言った。

「お兄・・なんて節操ないの・・・」

そうよ。私は今シアワセなの。幸せすぎるの。

「でも面倒なことになったら関係おわりなんだー・・・」

「何、アンタ・・かなり日陰者ね・・」

沙都は本当に終始あきれ顔だ。


「あっ、先生だーーーっ」

私は沙都の向こうに先生を見つけて走っていった。

「ちょっ、あすかーーっ」

沙都の声をも無視しつつ先生に話しかけた。

「いいのか・・?沙都、叫んでるぞ・・」

先生は相変わらずギョって顔をしている。

「いいのーー。先生一緒に帰ろっ」

「げ・・・・」

「いいじゃない『恋人』なんだからーーーっ」

「ばっ、お前っ、声でけーーー」

そう言った後、先生は愕然と私の言うことに従った。

「じゃねーー、沙都ぉーー」

それから私は先生と歩き始めた。

「またウワサんなったりしてね」

「・・冗談じゃない・・」

ちょっと歩いて校門にたどり着いた。

「・・・ん?先生、誰かいるよー?」

私は門前に立っていた人をみて言った。

「・・・・陽子・・」