「別に力で黙らせようっていうんじゃないんですよ」

こはくが銀にスタスタと歩み寄る。

「うちの『増長した人』だって、非力なけしからん娘さんにグウの音も出なくされたんですから」

「お?」

散歩するような足取りで近づいてくるこはくを見る銀。

「なになに、奥方センセ?俺に勝負挑む気かい?」