「あのね、虹華さん」

こはくがクスッと笑った。

「虹華さんみたいに、自分の生い立ちや能力が受け入れられないんじゃないかって悩みながら天神学園に入学したり転校してきた生徒は、たくさんいるんです。でも、一人も拒絶された生徒はいませんよ?虹華さんより変わった生徒なんて、天神学園には幾らでもいるんですから」

「でっ、でもっ!」

少し興奮しているのか。

虹華の髪が真っ赤に染まる。

「わ、私、髪色が変えられるだけじゃないんですっ!虹を自在に操れる能力もあって…中学の時はそのせいでクラスメイトに化け物って罵られて…」