「でも」

アリスカは目を細めた。

「それでも…ううん、だからこそ、私は天神学園に馴染めたのかなぁって思うよ。ロシア人だからとか、エージェントだからとか、そんな色眼鏡で見られる事なく普通に振る舞えるし…普通に恋愛だって出来るし」

そう言って彼女は、隣に座る眼鏡男子と顔を見合わせる。