冷酷少女が恋をした!?

あたしは一応走った。


ただひたすらに・・・。


上へ行く階段をいくつも上がる。


(なに・・・ここ。階段多すぎて分かんない・・・!屋上はどこ・・・!?)


ここは、中等部。


小中高、エスカレーター式の学校。


でも、小中高と下から上へと上がっていくから、ひとつの学校のようなもの。


成甫文化学園。


人気が高いため、クラスは五つある。


こんなとこ・・・分かんないよ。


「おーい品川サン。屋上へはこちらですよー?」

「!?」


次の階段のところに、なぜかあいつがいた・・・。


「ね、俺も一緒に行ってもいいスカ?」

「・・・ダメっていったら、ついてこないの?」

「ん~・・・。それはどうかな~?」

「勝手にすれば・・・!」


あたしはそう言って、彼を追い抜く。


「いや~!足早いっすね!品川サン!」

「・・・」


あたしは無言のまま、後ろも振り向かないでさっさと進む。


「品川サンってば~!」

「・・・さい」

「は・・・?」


ってまたあたし、心の声でちゃった。


いけないいけない・・・。


「品川サ~ン!」

「・・・言いたくなきゃ、言わないで」

「へ?」

「知らばっくれる気?・・・名前よ」

「あ・・あ~・・・」


ほらやっぱり・・・。あなただって同じじゃない。


『あの子』と・・・。同じじゃない・・・!


同情なんかいらない・・・。


あたしは好きで独りがいいんだから。


「はっきり言って、ありがた迷惑・・・」

「は?」

「そんな風に、名前嫌そうに呼ばれるのも・・・!ついてこられるのも・・・!」

「名前・・・?嫌そうに何か呼んでねぇよ」

「言い訳?もう、嫌」

「だから・・・!言いにくいだけで・・・!慣れなく・・・」

「近寄んないで・・・」

「・・・」

「あたしに・・・近寄んないで・・・!」


あたしはそう言い捨て、また、走り出した。