・・・。


自己紹介のとき、あれだけ言えば誰も話しかけてこないと思ったのに・・・。


こいつなんなの・・・?


本気で嫌なんだけど・・・。


あたしに何があったか知んないくせに・・・。


「ほら、行こうぜ!二組みに!」

「・・・や」

「・・・は?」

「嫌・・・だ!」

「なんで?」

「他人と関わりたくない・・・から!」

「他人じゃねぇよ」

「じゃあ・・・なんなのよ」

「友達」

「・・・!」


『友達』・・・。


あたしが・・・一番・・・!


――――ぺチン


教室内にその音が響く。


あたしは手を振り払い、思いっきり頬を叩いた。


クラスの人たちがこっちを見る。


シ・・・ン。


目立ちたくないのに・・・!


こいつ・・・。こいつのせいで・・・!


「・・・ぃかげんにしてよ」

「え?」


そしてあたしは、一人で教室を出た。


クラスの人たちがあたしの悪口を言っている声がした。


(これでいい・・・。嫌われ者は、誰も関わってこないんだから)


一番楽なんだ・・・。


もう、あんな思いはしたくない・・・。