うっわ・・・。


何もないところでコケてるよ、あの人・・・。


はぁ・・・。


しょうがない、あたしのせいかもだし・・・。


それに、さっきのは痛そうだったしねー・・・。


あたしは渋々真田・・・(?)だったけに近づく。


「・・・どこかケガでもしたのー?ダイジョウブですかー?」


本当は大して心配してないくせに・・・。


あたしは、真田(?)を見下ろしながら言う。


・・・明らかに、棒読みで。


すると、真田(?)はこっちを振り向いた。


「・・・えっ」


あたしは小さく声をだしてしまった。


な・・・ななななんで・・・!


あのぐらいで、涙目なってんの?この人は!


傷ついたとか・・・?


そう思った時だった。


「わっ!血!!血ぃ!!血が出てるー!!・・・ってぇー!!」

「・・・はぁ?」


あたしは真田(?)の膝を見た。


あー・・・。


確かに血、出てる・・・。


しかも結構多めに・・・。


切っちゃってかぁー。


てゆーか・・・。


男がこのぐらいで泣いていいのか・・・?



あたしは、そう思い真田(?)にとても呆れた。


この真田が、あたしの運命を大きく変えるとも知らずに―――・・・。