太陽の竜と闇の青年

「テン!!!!」


自分はバッと飛び起きあがった。


テンだと……?


テンとは昨日微妙な空気で別れた。


だから、まさかあっちから来るとは思わなかった。


「あ、いた」


テンは自分の姿をみつけて、声を発した。


白虎はゆっくりと自分を振り返る。


「ん。もう大丈夫なのか?」


自分はひんやりとする床に足をつけた。


「あぁ。心配をかけてすまない」


自分が白虎にお礼をいうと、白虎は小さく肩を竦めただけだった。


自分がテンに顔を向けると、テンは真っ直ぐ自分と白虎をみた。


「まず、昨日のことはすまなかった。だけど……もうルウ様に関わるのはやめて」


自分はテンを凝視した。


白虎もテンを凝視している。


突然やってきて突然そんなことを言われるとは思っていなかったからだ。


「何故……だ?」


テンは小さくため息をついた。


そして、遠くを見つめるような目で自分たちにキッパリと言ってきた。


「ハッキリ言うと、君たちがしているのは無駄骨だよ。ルウ様も言っていた。足掻くだけ足掻かせておいて、最終的には絶望に明け暮れさせておけって。だから、あたしも何も口出ししなかった。だけど、もう我慢できなくなったから言うけどね、ルウ様は一度死んでいるんだ。今はジャリスの強い力がルウ様を動かしているけど、ジャリスを取り出してルウ様を入れたとしても、ルウ様は復活しない。一度死んでいるんだから。一度死んだものはもう二度とこの世に現れることはできないんだよ」


自分はグサリと心に何か刺さった気がした。


実はなんとなくだが、そうなることを予想はしていた。


自分はそれを信じたくなかった。


真実から逃げるように偽りを信じた。


白虎も自分と同じだったのか、小さくため息をついた。