太陽の竜と闇の青年

「囚われた行き場のない心があるから私はどうすればいいのか分からなくなる。自分の感情さえ見えないから、私は目を背けてる。……だけど、君たちには苦しいなんて言わせないから。自由を求めては辿り着けず、居場所のない現実にイライラする。ワタシハナニ?全部捨ててしまえばきっと楽になれるはず。だけど自分らしさなんて分からない。手に入れたいものを掴めなくて、見知らぬ世界に残された自分を見つけてしまった。ワタシハナニ?これが現実か夢か分からない。私はもう戻れない。助けないで。助けないで。助けないで。私に近づかないで」


自分は静かに日記を閉じた。


寝ているときも手に持っていたのか、起きたらゴツゴツしたものが背中にあたり、それで目が覚めた。


白虎はまだ書類に目を通している。


ま、かなりの量があったからな。


白虎のおかげで自分の体はかなり楽になった。


白虎は本当に気遣いのできる奴だ。


それでも、布団からでるのが疎ましく感じて、自分は布団の中で日記を読んでいた。


この時点でもうウィンは独りを自覚していたのだろう。


それにしても、自分を探すウィンの姿を思い浮かべた瞬間何か寂しげなものを感じた。


自分に近づかないでと嘆き叫んでいる姿が目に浮かぶ。


ウィンは本当に独りなんだ……。


誰にも助けをもらってはいけないんだ。


そうすると、自分たちのしていることはお節介なのか?


自分たちはウィンを助けたいだけなのに。


だが、それは本当に自己満足だけなのかもしれない。


だってウィンはそれを望んでいないのだから。


本人が望んでもいないことをしても意味がない。


ジャリスからウィンを奪うことはやめたほうがいいのか?


自分がそんな考えを張り巡らせているとき、扉の音がなった。


自分は瞼を閉じて寝たフリをする。


白虎が眉をひそめながら扉に近づいて行ったのが想像できた。


扉をあけた音がして、白虎の驚いた声がした。