太陽の竜と闇の青年

「ウィン!!」


ウィンの部屋に自分が入ろうとすると、すごい力でテンに押し戻された。


自分が背中の剣を取り出しテンに向けても、テンは顔色一つも変えずに扉の前に仁王立ちしている。


「どけ」


「無理です。ルウ様のお部屋には誰も入れてはいけない掟なのです」


自分はテンを見据えた。


テンも自分を見上げる。


「今ウィンは何をしているんだ?」


「人の痛みを感じているのです。そのためには小部屋でじっと我慢するほうが痛みは少ないのです」


その時、ウィンの悲痛な叫び声がした。


その叫び声は心を抉るような悲しい声だった。


テンを掴んだ。


「おい!これを放っておいてもいいのか!!」


それでもテンは自分を中に入れてはくれなかった。


「いいのです。毎回こうしてきたのですから」


自分はテンを睨んだ。


「ふざけるな!!それでもウィンの侍従か!!侍従なら侍従らしく主を守れ……」


「あたしだって!!!!!!!!」


テンが自分の言葉を遮って大きな声をだした。


その声は鈴として、響く声だった。


自分が驚いてテンをみると、テンは目に涙を溜めていた。


それをみた自分はもっと驚いてしまった。


とうとうポロリとテンの目から涙がこぼれた。