自分が首を傾げると、ティーブンはハート形をポイッとウィンのほうへと放り投げた。
ウィンは目を瞑ったまま、そのハート形を片手で取り、自分の傍においた。
「あぁ。心の痛みさ。人っていうのはか弱い人間だ。少し傷つく言葉をいえば、すぐにその人の心はボロボロになってしまう。そうすると、人は精神もボロボロになり、死んでしまうんだ。それを阻止するために孤独の神がいる。孤独の神の一番の使命は[人の痛みを自分の痛みへとかえること]。つまり、人の痛みを独立の神がすべてかわりに受けるんだ。それによってその人は傷つく言葉を言われても傷がつかない。孤独の神が痛みをすべて受けているのだから。それを孤独の神は箱に詰め込み、集めていくんだ」
ティーブンが指さした方向をみると、箱が何百個も積み重なっていて、見上げるほどだった。
「あれが……?」
ティーブンはこくりとうなずいた。
「あの子は、あの何百個何千個という箱を積み上げ、その上に座るのだよ。だからあの子には優しさも伝わらない。あの子は高いところに居すぎているから。わしらの話は繋がらないんだよ。何日も孤独に独りで寒さに耐えているから」
フッとウィンをみた。
ウィンはグッと心臓をおさえ、倒れ込んだ。
「ウィン!?」
自分が近づこうとすると、ウィンにすごい目で睨まれた。
自分はその目をみて反射的に足を止めた。
蛇に睨まれた蛙状態だな……。
「行くのではない。あれは、あの子の試練なのだ。今、あの子は誰かの痛みを感じている。それを邪魔するなど、決してやってはいけないことなのだよ」
自分はグッと拳を握りしめた。
「もし、もし自分がウィンを助けたらウィンはどうなるんだ?」
ティーブンはため息をついた。
「仕方ないね。君にだけ言ってあげよう。君なら、あの子を生かせるかもしれないから……」
ティーブンはゆっくりと髭を撫でた。
「あの子を助けてしまえば、あの子はこの世から消えてしまうんだよ。意志も消え、体だけが残る。そのことをあの子に伝えたら、孤独の神で辛い思いをしても構わない。だから、私をあの人たちの近くにいてもいいようにしてくれって言ったんだよ。あの子には人を憎む自分と人を慈しむ自分がいるんだよ。そのことに葛藤しながら孤独の神としても戦っている。私はね、心配でたまらないんだよ。あの子の意志がいつ崩れ落ちてしまうのかが」
自分は驚いてウィンをみた。
ウィンは目を瞑ったまま、そのハート形を片手で取り、自分の傍においた。
「あぁ。心の痛みさ。人っていうのはか弱い人間だ。少し傷つく言葉をいえば、すぐにその人の心はボロボロになってしまう。そうすると、人は精神もボロボロになり、死んでしまうんだ。それを阻止するために孤独の神がいる。孤独の神の一番の使命は[人の痛みを自分の痛みへとかえること]。つまり、人の痛みを独立の神がすべてかわりに受けるんだ。それによってその人は傷つく言葉を言われても傷がつかない。孤独の神が痛みをすべて受けているのだから。それを孤独の神は箱に詰め込み、集めていくんだ」
ティーブンが指さした方向をみると、箱が何百個も積み重なっていて、見上げるほどだった。
「あれが……?」
ティーブンはこくりとうなずいた。
「あの子は、あの何百個何千個という箱を積み上げ、その上に座るのだよ。だからあの子には優しさも伝わらない。あの子は高いところに居すぎているから。わしらの話は繋がらないんだよ。何日も孤独に独りで寒さに耐えているから」
フッとウィンをみた。
ウィンはグッと心臓をおさえ、倒れ込んだ。
「ウィン!?」
自分が近づこうとすると、ウィンにすごい目で睨まれた。
自分はその目をみて反射的に足を止めた。
蛇に睨まれた蛙状態だな……。
「行くのではない。あれは、あの子の試練なのだ。今、あの子は誰かの痛みを感じている。それを邪魔するなど、決してやってはいけないことなのだよ」
自分はグッと拳を握りしめた。
「もし、もし自分がウィンを助けたらウィンはどうなるんだ?」
ティーブンはため息をついた。
「仕方ないね。君にだけ言ってあげよう。君なら、あの子を生かせるかもしれないから……」
ティーブンはゆっくりと髭を撫でた。
「あの子を助けてしまえば、あの子はこの世から消えてしまうんだよ。意志も消え、体だけが残る。そのことをあの子に伝えたら、孤独の神で辛い思いをしても構わない。だから、私をあの人たちの近くにいてもいいようにしてくれって言ったんだよ。あの子には人を憎む自分と人を慈しむ自分がいるんだよ。そのことに葛藤しながら孤独の神としても戦っている。私はね、心配でたまらないんだよ。あの子の意志がいつ崩れ落ちてしまうのかが」
自分は驚いてウィンをみた。

