太陽の竜と闇の青年

「シルバ、君が聞きたいことは大体わかるよ。まずはあの子が何の神になったのか、教えてあげようか。あの子は……[孤独の神]になったんだ」


孤独……。


その言葉は自分の心を冷たく通りすぎていった。


「その孤独の神について詳しく教えてくれるか?」


ティーブンはうなずくと、とても悲しそうな目をしてウィンをみた。


「あの子は……とても恐ろしい子だ。だけど、どこか逞しい部分もあるんだよ。誰も引き受けようとはしなかった[孤独の神]をあの子は自分からやりたいと言い出したんだ。誰にも喋りかけることもできず、あの子が見えるのはただ少数。見えたとしても味方となってくれる人はいない。そうやってあの子は孤独というものに縛られていくんだよ。それが孤独の神の使命のようなものだから」


孤独の使命……?


自分はウィンをみた。


ウィンは石に座って瞑想をしていた。


「あの子の力は計り知れない。いつどこでどんな行動をとるのかも予想不可能なんだよ。それを知ったあの子は自分がどうすればいいのかをすぐに突き止めた。それが、孤独の神への道だった。孤独の神となれば、誰も傷つかずにすむ。そう考えたんだよ」


やはりウィンはウィンだ。


その優しさの心は変わっていない。


だが、なぜだ?


なぜあんなにも暗く、冷たい目をするようになったんだ?


「ウィンは優しいのだろう?ならばなぜあんなにも冷たい表情を浮かべるんだ?」


ティーブンは地面にポツポツと落ちていた黒色のハート形のようなものを指さした。


「あれが何か、君にはわかるかね?」


自分はそれを拾い上げた。


何の変哲もないものだ。


「わからない」


自分が首を横に振ると、ティーブンは自分からハート形を取り上げた。


「あまり触らないほうが身のためだ。これは人の心の痛みなのだから」


「人の心の痛み?」