自分の返事を聞いたウィンはゆっくりと立ち上がった。
「あぁ、それから、君、名前何っていうの?」
自分は驚いてウィンをみた。
まさか、自分を忘れたというのか……。
だが、もし、ウィンがショック状態に陥って自分のことを忘れてしまったのだとすれば……。
それならば、許せる気がした。
「シルバ。シルバだ」
ウィンは興味なさそうにあくびをした。
「……シルバ。砂の風、ね」
自分は目を見開いてウィンをみた。
自分の名前の由来を知っている……。
自分のことは忘れているが、覚えている部分もある、ということか……。
そのとき、
「シルバ!?」
という男性の声がした。
驚いてウィンの後ろのほうをみると、ウィンの弟がこちらに走ってきていた。
そして……ウィンをすり抜けて自分の前に立った。
「久しぶりだねー!背高くなってるじゃん。僕よりも高いなんてさー。ところで、今日はどうしたのさ!シルバから来るなんて珍しいね。あ!ルウに会いに来たの?」
自分は、曖昧に笑った。
だって、もうウィンには会っているのだから。
「あ!僕もルウも許嫁ができたんだよー!みてほしいから早くおいでよ!」
自分はウィンの弟にグイッとつかまれた。
チラッとウィンをみると、ウィンは無表情に噴水の水で遊んでいた。
まるで、もう見飽きているかのように。
「あ、あぁ。だが、少し聞きたいことがあるんだ」
ウィン弟は首を傾げた。
「んー?ここじゃないといけないこと?」
自分はうなずいた。
それをみたウィンの弟は自分から手を離した。
「何?」
「そのウィンは、本当にウィンなのか?」
ウィン弟はブッと噴出した。
「当たり前じゃないか!どうしたのさー、シルバ。そんなおふざけを言う人だっけー?」
自分はその言葉を無視して、次の質問をした。
「白虎はどこにいるか知っているか?」
ウィン弟はこくりとうなずくと、東を指さした。
「白虎はルウに頼まれて東にある新国に買い物にいっているよー。僕はそう聞いた」
自分は驚いてウィンをみた。
ウィンは肩を竦めただけだった。
それをみたウィン弟が不思議そうに自分をみた。
「どうしたのさー。そっちに何かあるの?」
自分は小さく笑って首を振った。
「いや、何でもない。すまない。そろそろ行こうか」
ウィン弟は笑みを浮かべると、自分の背中をおした。
自分はウィン弟に背中を押されながらも後ろをチラッと振り返った。
そして……後悔した。
みなければよかった。
ウィンの目は、凍えるほど冷たく、実の弟を恨むように睨んでいた。
「あぁ、それから、君、名前何っていうの?」
自分は驚いてウィンをみた。
まさか、自分を忘れたというのか……。
だが、もし、ウィンがショック状態に陥って自分のことを忘れてしまったのだとすれば……。
それならば、許せる気がした。
「シルバ。シルバだ」
ウィンは興味なさそうにあくびをした。
「……シルバ。砂の風、ね」
自分は目を見開いてウィンをみた。
自分の名前の由来を知っている……。
自分のことは忘れているが、覚えている部分もある、ということか……。
そのとき、
「シルバ!?」
という男性の声がした。
驚いてウィンの後ろのほうをみると、ウィンの弟がこちらに走ってきていた。
そして……ウィンをすり抜けて自分の前に立った。
「久しぶりだねー!背高くなってるじゃん。僕よりも高いなんてさー。ところで、今日はどうしたのさ!シルバから来るなんて珍しいね。あ!ルウに会いに来たの?」
自分は、曖昧に笑った。
だって、もうウィンには会っているのだから。
「あ!僕もルウも許嫁ができたんだよー!みてほしいから早くおいでよ!」
自分はウィンの弟にグイッとつかまれた。
チラッとウィンをみると、ウィンは無表情に噴水の水で遊んでいた。
まるで、もう見飽きているかのように。
「あ、あぁ。だが、少し聞きたいことがあるんだ」
ウィン弟は首を傾げた。
「んー?ここじゃないといけないこと?」
自分はうなずいた。
それをみたウィンの弟は自分から手を離した。
「何?」
「そのウィンは、本当にウィンなのか?」
ウィン弟はブッと噴出した。
「当たり前じゃないか!どうしたのさー、シルバ。そんなおふざけを言う人だっけー?」
自分はその言葉を無視して、次の質問をした。
「白虎はどこにいるか知っているか?」
ウィン弟はこくりとうなずくと、東を指さした。
「白虎はルウに頼まれて東にある新国に買い物にいっているよー。僕はそう聞いた」
自分は驚いてウィンをみた。
ウィンは肩を竦めただけだった。
それをみたウィン弟が不思議そうに自分をみた。
「どうしたのさー。そっちに何かあるの?」
自分は小さく笑って首を振った。
「いや、何でもない。すまない。そろそろ行こうか」
ウィン弟は笑みを浮かべると、自分の背中をおした。
自分はウィン弟に背中を押されながらも後ろをチラッと振り返った。
そして……後悔した。
みなければよかった。
ウィンの目は、凍えるほど冷たく、実の弟を恨むように睨んでいた。

