太陽の竜と闇の青年

自分は深く息を吸い込んだ。


「ウィンは死んだはずなのに、なぜ自分には見えているんだ?」


ウィンは、クイッと親指で城を指さした。


「この城の中に私の体がある。だが、その体はフィンドと共にもう一人に乗っ取られている。ただ、私の意志がここにあるだけだ。そして、皆はもう一人の私をルウと思っている。もう一人の私が皆の記憶をすり替えたから」


つまり、ウィンが言いたいことは、遠くにいた自分には術がかからず、ウィンの意志がみえるっていうことか。


それに、自分は錬金術師だからな……。


「それは四神たちもなのか?」


ウィンは首を横に振った。


それをみた自分は、少しだけ声のトーンをあげた。


四神が大丈夫なら……。


「ならば、大丈夫だろう!皆の力を……」


「それは無理だ」


自分の言葉を遮ったウィンの声は低く、凍えていた。


自分は思わず身震いしてしまった。


「四神の神といっても私がわかるのはシャーマンやフィンドの存在に近い白虎だけだ。後の三人は洗脳されている。笑い話だよね。私が解放したっていうのに主のいうことも聞かないでさ、あっちの言うことを聞く。神様と人は、やっぱり違うんだろうね」


自分は恐る恐る言葉を紡いだ。


何故か、ここで逆鱗に触れてしまえば、自分は跡形もなくなるだろう、そう思ってしまったからだ。