太陽の竜と闇の青年

「なぜかファジにだけはすべてを教えてもいいと思ったのです。だからこそ、私はファジに手紙を送りました。その後、ファジがどう動いたのかは知りません。ただ……不治の病で倒れたことしか……。ファジが倒れてからというもの、私は生き甲斐をなくしました。私にとってこの世界は無。だからこそ、この世界を壊そうと思うのです。だってそうでしょう?あなたもそう思わないのですか?私はどうしてもこの世界を壊したいのです……。私の愛する人を殺したこの世界を!!」


ジャリスは私を指さした。


「そのためには特別な体が必要なのです。そう。ルウ、あなたの体が」


私は驚いて自分の体をみた。


「私の……体?」


ジャリスはスッと目を眇めて私をみた。


「えぇ。貴方の体です。貴方は不思議な力強い力をもっています。それに貴方は竜の民。普通の人間よりも、いきる力が強いのですよ。あぁそれから、元竜の民の私に馴染むでしょう?」


私は息を呑んだ。


ジャリスは本気だ……。


私の体はジャリスの為に作られたもの。


私はジャリスの偽りだ。


「だけど、その前に邪魔な者を消してほしいの……。私にとって、と~っても邪魔なものをね」


ニヤーっと笑った顔はとっても不気味で寒気がした。


その瞬間、私は双剣を腰から抜き出し、構えた。


剣と剣が交わるギィィンとした重い音が響く。


「タエラ=ジーナ……!!」


私は目の前にいる人物に目を疑った。


なぜジーナが私に攻撃を仕掛けてくるんだ!?


白虎が動物にかわった。


低く唸ると、ジーナに噛みつこうとした。


「ダメ!!!!!!」


私は白虎を止めた。


もしこれがジーナ本人の意志ではなく、ジャリスが操っていたとしたら……。


無差別に殺すことになる。


それだけは避けたかった。


しかし、


”おい、止めることはない。これはコイツの意志で動いている ”


私は頭の中に響く声に驚愕を隠せなかった。


”なぜ? ”


”コイツは人を憎んでいる。多分だが、コイツはジャリスと手を組んでこの世界を潰そうと考えている ”


私はジャリスを凝視した。


ジャリスは楽しそうに顔を歪めて笑っていた。


”しかも厄介なことがもう一つ ”


厄介なことって……。


嫌な予感的中しすぎでしょ……。


私は小さくため息をついた。