太陽の竜と闇の青年

ファジは私の言葉に泣いた。


その瞬間、なぜか心に暖かなものを感じた。


人は憎たらしくて冷たいものだと思っていた。


だけど……この人はこんなにも暖かい。


人のことを考え、人を大切にしている。


たとえそれが異の者でも、きっとこの人は愛してくれるであろう。


なぜもっと早くにこの人に会えなかったのだろうか?


もっと早くにあいたかった……。


泣き終えたファジはまっすぐにジャリスの目をみた。


「君の名前は?」


「私は、ジャリス」


ジャリスは胸を張る。


少しでもこの人を楽しくさせようと思って。


「ジャリスか。いい名前だな」


ファジは軽く笑った。


ジャリスも興味津々にファジの名前を聞いた。


「あなたの名前は?」


「私は、ファジだ」


ジャリスはその名をしっかりと胸に刻み込んだ。


「ファジ。うん、しっかりと覚えたよ」


ファジは小さく笑うと、ジャリスの髪を指さした。

「ところで、君の髪は何で白銀なんだ?この世界ではなかなかいないだろう」


あぁ、やはりこの人も私を避けるのだろうか?


もし私が竜の民と知ったらどうなるのだろうか?


ジャリスはそれが不安で、自分が竜の民だとはいえなかった。


幸といえば、彼が竜の民のことを知らなかったことだけであろう。


「私でも分からないの。何で白銀なのか」


ジャリスがそう言ったとき、ファジが突然ジャリスの髪に指を絡めた。


ジャリスは引っ張られるのかと思い、一瞬ビクッとなったが、次の言葉に耳を疑った。


「綺麗な髪だ」


ジャリスはそのまま数秒だけ固まったままだった。


だが、すぐにハッとして、


「ありがとう」


と笑った。


これがジャリスとファジの出会いだった。


そしてこれがジャリスの最も愛した男の性格でもあったのだ。