太陽の竜と闇の青年

「故を探しても探してもなかなか見つからないから泣きながら森の中歩いてたの」


「いや、俺と会った時笑ってたろ」


リドゥーのつっこみを無視して夕夏が続けた。


「そしたらね、なぁんか変な力に引き寄せられて、それでここに来たってわけ!そしたらコイツがいてさ[頼みごとは?]って聞かれたから素直に[故に会いたい!]って言ったの。この人少し顔しかめたけど[分かった]って言ってさ、それであたしがこの人のこと聞こうとしたら、一瞬にしてあたしとこの人の間に木々やら蔓やらなんやらが生えてさ、怪しいとは思ったんだけど、詮索するのもめんどくさくて放っておいたら突然また導かれてさ、故に会えたのぉ~~!!!」


「夕夏~~!!そんなに俺のこと思ってくれたのかぁ~~!!!!」


ギュゥーと抱き合う二人を横目に私はリドゥーをみた。


さっきの目はどこへやら、リドゥーは二人を見て微笑んでいる。


そんなリドゥーを少し見上げて訪ねた。


「リドゥーは私が故持ってるって気づいてたの?」


リドゥーはあっさりとうなずいた。


「うん。ルウちゃんが故を持ってること初めっから気づいてたよ。だけどなかなか夕夏を導くことができなくてさ。だってアイツうろちょろすっから道がずれるんだよ」


小さな毒舌を吐いたリドゥーを夕夏が睨んだ。


リドゥーが口笛を吹いて肩を竦めると、夕夏の目が私へと向けられた。


「あなたが故の主人ですか?」


「えっと……。主人というかなんというか……」


「俺様の主人だ!!」


故が断定でいうと夕夏が微笑んだ。


「そうなんですか。故を守ってくれてありがとうございます。故は魔力が小さいからあたしが守ってあげないといけないんです。だから故をあたしにくれませんか?」


まるで男女が逆になったような言葉に私は小さくうなずいた。


おそらく故も夕夏と一緒にいたいだろうし、何より夕夏が故を大切にしていたから拒否することはできなかった。


「うん。いいよ。故を宜しく」


私があげた手を夕夏が取った。


「はい!もちろんです!!!」


故もニコニコと笑って八重歯を見せた。


「俺様さ、今までに何人もの人に会ってきたけど、俺様を見て驚かなかった人はルウ殿と壱殿が初めてだったよ。あんときゃぁ嬉しかったなぁ。俺様を怖くないんだ、そう思ってさ。ルウ殿……今までありがとう。それから、また会う日が来たら笑って会おうな!!」


私はニカッと故のように笑って故とハイタッチをした。