「壱って誰?」 俺は心地よさそうに寝ているルウちゃんに話しかけた。 返事は勿論ない。 君はその壱って男から逃げてきたのかい? 何で君はその壱って人を殺そうとしたの? 壱っていう男は、君にとって俺よりも大切な存在? 服で隠された腕に鱗がついていた。 どこで竜になった? 聞きたいことは山ほどある。 けど、何も聞かない。 ルウちゃんがそうしてほしいような目をしていたから。 「靴、探しに行ってくるね」 俺はルウちゃんの頭を撫でた。