太陽の竜と闇の青年

「ルウちゃん、おいで」

心地よい声に呼ばれて私は小走りになってリドゥーの側に走っていった。


「みてみな。夜月草だ」


リドゥーの指をさした先には白い花で周りにきれいな花があるのに、それだけが光って見えた。


「夜月草って?」


リドゥーは夜月草をそっと包み込むように摘み、背中の木籠に丁寧に入れた。


「満月の夜になる前に咲く花だ。滅多に咲かないからかなり貴重な花なんだよ」


「じゃぁ私、貴重なとこみちゃった!」


飛び跳ねて喜んでいると、リドゥーもクスリと一癖ある笑い方で微笑んだ。


「ルウちゃんは運がとてもいいからね」


私は空を見上げた。


赤く染まった空がとても綺麗だった。


「今日、満月になるかな?」


リドゥーも同じように空を見上げる。


「さぁね。気象予報士じゃないから俺には分からないよ。もし満月になるんだったら、今日は夜空の下で眠ろうか」


うん!と私はうなずいた。


すると、リドゥーが私の手を掴んで歩き始めた。


「そうだと決まれば用意しないとね。もうそろそろ夜だしまだ夕飯の用意もしてない」


その手が少し暖かかった。