太陽の竜と闇の青年

「ルウちゃん、これ塗っておきな」


金髪と茶髪の間のような髪色をし、金色の目をしたリドゥーから放り渡されたのは塗り薬だった。


「靴はどこで脱いだの?」


「分かんない」


「そ。じゃぁ、明日にでも探して来ようか」


「私も一緒に行く!」


「いいよ。俺一人で」


「私の靴だから私も探しに行く」


「そ。じゃぁ俺が家出るときについてきな」


「うん」


私は塗り薬の蓋を開け、擦り傷と撃たれた場所に丁寧に塗った。


撃たれた場所は深かったはずなのに塞がってきていた。


クスリは滲みることもなく、痛くはなかった。


痛いのは心だった。


今更だけど、何故あのとき壱に対して苛ついて、壱の首を絞めたのかが自分でもわからなかった。


ただ体が動いていた。


「ルウちゃん」


微動だもせず止まっていた私にリドゥーが呼びかけた。


顔をあげると、ニッコリと笑った顔があった。


「今から薬草摘みに行くけど一緒に来る?」


「行く!」


「そ。じゃぁついておいで」


木籠を背負ったリドゥーの後を私は追いかけた。


森の中に入り、リドゥーが薬草を摘んでいる時、リドゥーが私に話しかけてきた。


「何年ぶりになるかな?」


「三、四年かな?」


「そ。三、四年」


「長かった?」


「そうだね。長かったかな。俺のとこに導かれて来るのはルウちゃんとフウ君しかいないからね」


それから思い出したかのように付け足した。


「あ。それからもう一人いた」


私は目を見開いてリドゥーをみた。


「え!?新しく来たの!?」


リドゥーはまっすぐに私の目をみた。


金色の目が光って見える。


「来たよ。導かれてね。でも、アレは人じゃなかった」