「……その子もシェイおじさんと同じ悲しい目、してる?」
俺はぬいぐるみがユーユルの手に落ちたのをみてうなずいた。
「あぁ。してるよ。だけどそれを隠すようにして笑う時もある。笑顔が太陽のようにまぶしいときもある。それでも、その笑顔の裏にある残酷なルウの過去を知ると、胸が苦しくなる。ルウがこうして生きているのが奇跡のように思える過去だ」
ユーユルが俺の顔をのぞき込んだ。
「……人が、死んじゃうの?」
俺はユーユルの目を手で覆った。
「あぁ。死んでしまう。一人や二人じゃない。何万人という人だ。自分の家族だと思っていた人たちが人間の手で殺されてしまうんだ。その現場をルウは見ている。それに、ルウは奴隷として働いていた時もあった。その傷は一生消えないものとなっている」
俺のユーユルの目を覆っている手が濡れた。
その時、思った。
あぁ、この子はきちんと泣くことができる。
きちんと感情を持っている、と。
「そんなルウをシェイはよくわかってくれているんだ。人に恨まれるであろう竜の民であるルウを、シェイはきちんと愛してくれている。自分よりも、ルウのことを考えてくれている。だから俺はシェイのことを怖いなどと思わない」
少しの間部屋に沈黙が広がった。
それから、ユーユルが息を吸う音がした。
「……壱さんには不安はある?」
俺はユーユルの目を覆っていた手を除けてユーユルを凝視した。
少しだけ赤くなっている目をユーユルは擦った。
俺はぬいぐるみがユーユルの手に落ちたのをみてうなずいた。
「あぁ。してるよ。だけどそれを隠すようにして笑う時もある。笑顔が太陽のようにまぶしいときもある。それでも、その笑顔の裏にある残酷なルウの過去を知ると、胸が苦しくなる。ルウがこうして生きているのが奇跡のように思える過去だ」
ユーユルが俺の顔をのぞき込んだ。
「……人が、死んじゃうの?」
俺はユーユルの目を手で覆った。
「あぁ。死んでしまう。一人や二人じゃない。何万人という人だ。自分の家族だと思っていた人たちが人間の手で殺されてしまうんだ。その現場をルウは見ている。それに、ルウは奴隷として働いていた時もあった。その傷は一生消えないものとなっている」
俺のユーユルの目を覆っている手が濡れた。
その時、思った。
あぁ、この子はきちんと泣くことができる。
きちんと感情を持っている、と。
「そんなルウをシェイはよくわかってくれているんだ。人に恨まれるであろう竜の民であるルウを、シェイはきちんと愛してくれている。自分よりも、ルウのことを考えてくれている。だから俺はシェイのことを怖いなどと思わない」
少しの間部屋に沈黙が広がった。
それから、ユーユルが息を吸う音がした。
「……壱さんには不安はある?」
俺はユーユルの目を覆っていた手を除けてユーユルを凝視した。
少しだけ赤くなっている目をユーユルは擦った。

