太陽の竜と闇の青年

「だーかーらー!!何で僕がマランを風国まで連れていかないといけないわけ!?」


フウが渋面を浮かべた。


「だって私と壱は和国に帰るんだし、マランだって風国に帰るっていうんだからフウが連れていかないといけないじゃん」


フウがまた文句を言いそうになったが、その口はテルの一言で閉じられた。


「私は別にいいですよ?」


……さすが、テルというべきかな?


私がニヤリと笑うと、フウが決まり悪そうに髪をグシャグシャにした。


「あぁもうわかったよ!!連れて帰ればいいんだろ、連れて帰ればさ……」


私の隣に立っていたマランがフウに抱きついた。


「うおーーー!サンキュー!!!フウちゃぁぁん!大好きだよぉぉん!!」


「来るな!馬鹿!!近づくな!!気持ち悪い!!!!」


二人でジャレあう様子を私たちは眺めていた。


何でも朱鷺は大国に置いてきたらしい。


大国で世話してくれる人を見つけたらしい。


「……テル。ありがとうね」


私がテルにつぶやくと、テルは小さくうなずいた。


「本当は怖かったんです。竜になったフウ君が。だけどそれは違うって思って、本当はフウ君のほうが私たちに怖がっているんだって思ったら、怖くなくなったんです。そしたら開きなおっちゃって。もう別に竜だからってどうでもいいじゃないかって。フウ君はフウ君ですから」


テルがそう言い終わった後、走り出した。


「フウくーーん!!行きましょう!!!」


フウはマランと喧嘩をしてたのに、すぐにやめてニッコリと笑った。


「うん。行こうか」