[壱]
ルウがこっちを驚いたようにみている。
ガーディス。
それはルウにとって大切な言葉なのだ。
俺は精一杯手を伸ばして、ルウを抱きしめた。
太陽の匂い。
ウイよりも強いルウの太陽の匂い。
そして細い体。
暖かい体温。
「よかった……。見つけた……。ようやく……。もう手放さない」
数秒後、ヒック、ヒックという泣き声が聞こえた。
俺がルウを見下ろすと、ルウも俺を見上げた。
小さな子供が泣いているようだった。
「何で来たの……?」
俺はなだめるようにまた抱きしめて頭を撫でた。
「ルウが俺を呼んでいるようだったから」
ルウが小さく震えた。
「でも、何で……どうしてガーディスって……」
俺は少しだけ口を閉じた。
ルウにウイのことを言ってもいいのかどうか……。
それで迷っていた。
ルウが口を開けた。
「……竜の民の言葉でガーディスは、女神っていう意味があるんだ」
女神……。
ルウらしい名だ。
「私の真の名を知っているのはお母さんとお父さんだけだ。二人は書記にも友達にもヒドラはカッサラにさえ私たちの真の名を言わなかった。だから聞いたのはお母さんかお父さんだけになる。どっちに聞いたの?」
まだ涙は止まっていなかったが、言葉はしっかりと紡いでいた。
「……ウイだ」
ルウがまた、泣き声をあげた。
幼い子供のように。
ふと思った。
あぁルウもこういう風に泣くことができるんだ。
ウイ……。
心配ないんじゃないのか?
もうルウは立派に泣くことができてる。
そのとき、ルウが俺から身を離した。
そして竜になっているフウの前に立って言った。
「もういいんじゃないの?もう復讐はしなくてもいいんじゃないの?お母さんは壱に私たちの真の名を教えた。つまり、もう竜の民に縛られるなってことだよ。お母さんは絶対に人に言ってはいけない竜の民の神の真の名を言ったんだから……」
竜の目が細く鋭く眇められた。
「……オウス、もう、いいよ」
竜の体がだんだんとフウの体へと戻っていった。
倒れそうになったフウを支えたのは、テルだった。
ルウがこっちを驚いたようにみている。
ガーディス。
それはルウにとって大切な言葉なのだ。
俺は精一杯手を伸ばして、ルウを抱きしめた。
太陽の匂い。
ウイよりも強いルウの太陽の匂い。
そして細い体。
暖かい体温。
「よかった……。見つけた……。ようやく……。もう手放さない」
数秒後、ヒック、ヒックという泣き声が聞こえた。
俺がルウを見下ろすと、ルウも俺を見上げた。
小さな子供が泣いているようだった。
「何で来たの……?」
俺はなだめるようにまた抱きしめて頭を撫でた。
「ルウが俺を呼んでいるようだったから」
ルウが小さく震えた。
「でも、何で……どうしてガーディスって……」
俺は少しだけ口を閉じた。
ルウにウイのことを言ってもいいのかどうか……。
それで迷っていた。
ルウが口を開けた。
「……竜の民の言葉でガーディスは、女神っていう意味があるんだ」
女神……。
ルウらしい名だ。
「私の真の名を知っているのはお母さんとお父さんだけだ。二人は書記にも友達にもヒドラはカッサラにさえ私たちの真の名を言わなかった。だから聞いたのはお母さんかお父さんだけになる。どっちに聞いたの?」
まだ涙は止まっていなかったが、言葉はしっかりと紡いでいた。
「……ウイだ」
ルウがまた、泣き声をあげた。
幼い子供のように。
ふと思った。
あぁルウもこういう風に泣くことができるんだ。
ウイ……。
心配ないんじゃないのか?
もうルウは立派に泣くことができてる。
そのとき、ルウが俺から身を離した。
そして竜になっているフウの前に立って言った。
「もういいんじゃないの?もう復讐はしなくてもいいんじゃないの?お母さんは壱に私たちの真の名を教えた。つまり、もう竜の民に縛られるなってことだよ。お母さんは絶対に人に言ってはいけない竜の民の神の真の名を言ったんだから……」
竜の目が細く鋭く眇められた。
「……オウス、もう、いいよ」
竜の体がだんだんとフウの体へと戻っていった。
倒れそうになったフウを支えたのは、テルだった。

