「俺が和菓子屋で和菓子を食べてると、みたこともない輝いた美しい髪色の少女が入ってきたんだ。そのとき、俺はルウが嫌いだった。自分とは違う人間で、太陽の下にいる人間だったから。ルウは和菓子をみて、思わず感嘆の声をあげた。店主に和菓子は何かと訪ねていたんだ。「スゴイ・・・」そうルウが言った時、俺はなぜかルウに和菓子を食べてもらいたいって思った。だから買っていた椿の花の形をした餅を思わずルウに渡してしまったんだ。自分の行動に驚きつつも、ルウに「食べたことがないのなら、食べてみればいい。ここの和菓子はほかのところよりも美味い」って言ったんだ。ルウが驚いた顔をして、ようやく俺の存在に気がついたんだ。今になって思えばルウはよっぽど和菓子に魅入られていたんだな。ルウは俺が餅を渡したことを疑問に思っていたが、俺がルウに無理矢理食うように言ったら、和菓子を本当に幸せそうに食べたんだ。……その時、俺の心臓が跳ね上がったことを覚えているよ。この世界にあんなに明るい笑顔があるんだって思った。それでもまだそのときはルウのことを許せなかった。まるでルウは不幸せな人殺しの仕事をしている俺をあざ笑っているかのように俺をみていた気がしていたから。あの時の俺は本当にバカだったからな。だけど、フウが牙城に「黙れ!!僕たちのことを何も知らないくせにそんなことを言うな!僕たちがどんな仕打ちをうけたのかも知らないくせに!!僕たちがどれほど毎日を恐怖で生きてきたのかも知らないくせに!!お前たちは王族に生きてきて、ぬくぬくと幸せに育ってきたからわからないだろうな!そうやって、生易しく育ってきたくせに、この世のすべてを知ったような口を聞くな!!この世には、お前等の知らない事実だって隠されているんだ!お前等はそれを知ろうとしていない。いや、知りたくないんだ!!そうやって逃げて生きているから、僕たちの心には一生消せない傷が残った!僕たちは一生王族を恨んでやる!!たとえ、自分たちが王族になってもだ!!」って吠えた時、思ったんだ。ルウもフウも俺と同じ闇の人間なんじゃないかってな。太陽ではなく、真逆の闇の住民なんじゃないかって。それからフウに説明してもらって、確かにルウが不幸せだとわかった。それでも笑っているルウをみていると、眩しくて眩しくてたまらなかった。いつか俺もあのようになるだろうかって毎日思っていた。それでもルウだって心は不安定なんだ。毎日笑っているのは無理矢理だったんだ。ルウはふとしたときに壊れる。泣き叫んで、俺たちにはどうすることもできないような状況に陥るときもある。悲しい考えをするときもある。そんなルウだからこそ俺はいつの間にか好きになっていた。ルウが側にいないと落ち着かない。ルウの太陽の匂いをかげないとイライラする。それほど俺はルウを必要としているんだ」

