太陽の竜と闇の青年

[壱]


その日の夜、不思議な夢をみた。


「こんばんわ」


その声は今日聞いた声だった。


真っ白い世界の中にたった一人だけ女の人が立っていた。


その人はとても美しかった。


ルウよりも強い長い髪の銀色がキラキラとまぶしく、その人の肌が輝いてみえた。


薄い灰色の目。


銀髪銀目の人。


「あなたは?」


あまりにまぶしすぎて目をすがめてみてしまう。


女の人がクスリと笑った。


その仕草さえ美しく思える。


「あなたならわかると思いましたが、やはり、突然でわかりませんでしたか。では、改めて……。私、ドラゴン・ウイです」


俺はまっすぐにその人を見つめた。


ルウとフウの母親。


そしてヒドラの妻。


よくみると、確かにルウと似ているところがある。


仕草も似ている。


「俺は空風壱です」


ウイはニッコリと笑って髪を耳にかけた。


「えぇ知っています。ルウの夫ですね?」


俺は小さく笑った。


「えぇ。まぁ、そうです」


この人は確かにルウの母親だ。


太陽のにおいがする。


ウイの目がスッと眇められた。


「あなたに誰も知らない歴史を教えましょう」


スッと伸べられた手を俺は掴んだ。