太陽の竜と闇の青年

「ウィン弟は戦を体験したのだな…」


「んー。まぁね。ばっちゃんが人間に力貸しちゃったからねー」


ウィン弟はどこか軽快だ。


ウィンはあんなにも重く考えているのに、ウィン弟はあっさりしすぎている。


「苦しかったか?」


「まぁ苦しかっただろうね。戦はもう二度とみたくないよ」


それでも笑っていられるのは、もしかすると、ウィン弟は苦しいことを何百と体験したからだろうか。


苦しいことに慣れてしまったのだろうか。


もしかしたらコイツは…。


「ウィン弟はウィンを守るために苦痛を味わったのか?」


ウィン弟が泣き笑いを浮かべた。


その顔があまりにも悲しすぎて、自分が泣きそうになった。


「ルウはね、特別なんだ。竜の民の神の中でも。だから僕が守ってあげないといけないんだよ。ルウを助けてくれる人なんていない。きっと壱だってルウを助けることはできない。だからずっと一緒だった僕がルウを助けてあげるんだ」


ウィンが竜の民の神の中でも特別?


そもそも、その特別って何なんだ?


ウィン弟が苦笑した。