太陽の竜と闇の青年

そのとき私とフウは目を見開いた。


ジャラッ、からん。


そんな音がした。


ティファナもフウも、アンワールもその音に気がついたのか、後ろを振り返り驚いた顔をした。


テンが……テントからでて、私たちのほうに歩いてきたのだ。


よろよろとしながらも一歩一歩力強く踏みしめて。


そして私とフウの前まで来ると、口を開けた。


「Aー25とAー26だ」


それを聞いた瞬間、フウがテンの腕を掴んだ。


その手を慌てて私は離した。


「フウ。ダメだよ」


フウは小さく舌打ちすると立ち上がった。


「ルウ、悪いけど僕はコイツと気が合いそうにないよ。僕はコイツと話はしない」


そう言うとフウはさっさと歩き始めた。


「あ!フウ!待ってよ!」


その後を慌ててクラウドが追っていく。


そしてティファナはどっちに行くか迷っていたけど、クラウドについていくことになった。


シルバはどうでもいいかのように座って自分の剣を研ぎ始めた。


私はテンをみた。


無駄に長い前髪で目元が隠れている。


首枷と手枷をされていた。


首枷にはCー548とかいてあった。


それなりの重労働をさせられていたんだろう。


「君は……テンであってるの?」


私がテンの腕を掴んで訪ねると、テンは小さくうなずいた。


「……本当の名前はテンテル。でも、皆テンって呼んでる。……監視兵につけられた短縮名前だから」


監視兵。


久しぶりに聞いた腸が煮えくり返る言葉だ。


「テンは何で私たちのことをしってるの?」


テンは私の目を指さした。


「銀目だから。銀髪銀目は有名話だよ。あたしがまだ奴隷だった頃に給仕のお姉さんたちからあなたたちのこと聞いた。Aの危険人物として扱われたけど、それでも力強い目をしてたって言ってた。でも夜になるとこっそり二人で声を押し殺して泣いてたって。今までの奴隷の中で一番、一番……可愛いくらい哀れで、どうしようもないくらい可哀想な子だって聞いた」


その言葉を聞いた時、私は小さく笑ってしまった。


「ははっ。そっか。まぁそう言い伝えられてもおかしくはないかな。ところで、テンの名前は手枷に書かれてあるんだね」


私がそう言うと、テンは自分の手枷をみて小さくうなずいた。


「うん。でも、この手枷ずっとはずれない。何でか分からないけど、はずれない」


「ふーん」