太陽の竜と闇の青年

それから私たちに目を向ける。


「わかったな?わかるよな。お前等二人は竜の民だから。この能力がなんなのか」


私とフウはゆっくりと口を開いた。


この能力はよく知っている……。


「「[刹那]の能力だ」」


朱鷺が少しだけ驚いたように私たちをみた。


その邪魔くさそうな髪の隙間から見えた目が銀色に輝いていた。


その瞬間、確信した。


あぁこの子は竜の民なんだな、と。


そう思うと何故か体が震えてきた。


ガクガクと震えて止まらない。


体がダルい。


しんどい。


立っていられなくなる。


そんな私の様子に気がついたのか、壱がグイッと私を引っ張った。


私は抵抗すらする気力もなく、壱のされるがままになる。


壱は私をそっと抱きしめて背中をさすってくれた。


驚いたことにフウも同じようになっていたのか、テルの腕の中にいた。


「やっぱり見せるべきじゃなかったか……。お前等の体は竜の民に拒否反応を起こしている。だから竜の民という名前を聞いただけで苛ついたり、体に異常反応がでるんだ。今みたいに震えたりとか、冷や汗がとまらなくなったりとかな。だけど不思議なことにコイツは違う。何でだと思う?」


私は壱の服をギュッと掴み、顔を壱の体に埋めた。


壱の心臓がトクン、トクンと動く音が心地よい。


「俺の仮定だが、実はまだ竜の民は生きているのか?」


壱が私たちの代わりに答えてくれた。


私の体はずっと震えたままだ。


体が冷たくなってきた。


冷や汗がダラダラでる。


「なるほど。さすが壱。そういう考えもあるな。だけど、俺は違うと思う。コイツ、朱鷺はルウやフウみたいに物心がついた頃に殺しや家族の別れを体験していないからだと思う。そこで俺は考えた。ならばなぜここに存在するのか。お前等が連れてきたんだ。ルウ、フウ」


私たちの肩がビクンッと跳ね上がった。


壱が驚いて私を見下ろした気配がした。