太陽の竜と闇の青年

「マラン?これどういうこと?」


「急ぎで呼ばせておいてさー」


「「何でそんなにのんきなわけ?」」


私とフウの笑った顔がよっぽど恐ろしかったのか、マランは殴られた腹をおさえながら、真っ青になったりとパニックを起こしていた。


「ちょ、ちょっと落ち着こうぜ?な、な」


私たちは小さなため息をついて膝をついていたマランを起こした。


「用件はさっさと言ってよ。これでも僕、風国の王子だから忙しいんだよー?」


マランはわりぃわりぃと曖昧に笑いながら私たちの前に指を一本立てた。


「おまえ等、今から俺が紹介する奴をみて驚くなよ?いいか、絶対に驚くな。驚いたらかみつかれるぞ」


噛みつかれる?


マランの話についていけず、困っていたものの、早くマランに紹介してもらいたくて私は適当にうなずいた。


マランはピュッと短く口笛を吹いた。


その瞬間、私たちはバッと二歩分ぐらいマランから飛び退いた。


フウはテルを脇に抱えこむようにしてだけど……。


ってか、今はそんなこと考えている場合じゃない。


私たちは今までにないぐらい目を見張り、呆然としてしまった。


ほっそりとした体で、夏のように暑いというのにダボダボの長袖長ズボンをはいて、マランの横に立って鋭い目でコチラをみるその子は……。