「ほとんどフウから聞いたんだ。ルウが風国の王女だってことも」
私は苦笑いして言った。
「全然見えないでしょ?」
すると、リクは首を横に振っていった。
「ううん。全然。俺からみたら、ルウは王女だ。白銀の髪でも、服装が男でも、立派な女性だ。顔立ちも凛々しくて綺麗だ」
そんなに言われると恥ずかしくなる。
「そんなに褒めないでよ。恥ずかしくなっちゃうじゃん」
すると、リクが笑って言った。
「それにさっき初めて思ったが、ルウはいつも凛々しい顔立ちをしているけど、さっきみたいに何か考え込んでいたり、景色を見てたりしたときの顔はすごく気品のある美しい顔だった」
これは、恥ずかしすぎるでしょ……。
ブワッと風が吹いて、私の顔を髪が隠してくれた。
ありがたいね……。
「俺、ルウに言わないといけないことがあるんだ」
静かに、そう伝えられた。
「何?」
少しだけ不安になりながらも、訪ねた。
「俺、蒼国の第一王子で、風国の第一王女の許嫁なんだよ」
驚きで声がでなかった。
それから、少しして、
「はぁ!?」
という素っ頓狂な声がでた。
「いや、だから、俺が、ルウの許嫁!」
私は笑いながら言った。
「冗談きついって!」
すると、リクは懐から蒼国の王子だけがもてる印籠を取り出して言った。
「冗談じゃないんだ!本当なんだって。ルウが婚約を破棄しようとして父親の首に剣を突きつけたのも知っているんだよ」
……最後のほう、王子とは関係ないと思うけど、でも、印籠は本物だった。
「……本当だったんだ」
でも、そう考えてみると、不思議な出会いかたを私とリクはしていた。
「俺はルウの髪を変だとも思わない。逆に綺麗だと思う。それに俺はルウが男性の服を着ていても、細くても、性格が男らしくても、敬語を使わなくてもルウを幸せにできる自信がある。だからお願いだ。婚約者として、選んでくれるか?」
堂々と私の目をまっすぐに見て言われると、すごく恥ずかしい。
思わず目を背けようとした。
けど、逃げてばっかじゃいけない。
リクに、本当のことをはなさないと。
「リク。私はリクにまだ隠していることがある。ずっとそのことから逃げてきていたけど、もう逃げたらいけない。髪のことで驚いたかもしれないけど、もう一つ驚くことがある。……私とフウは、ハランとサンの実の子供じゃない。私とフウは、奴隷にされていた者だった」
リクが息を飲み込んだ音がした気がした。
私は苦笑いして言った。
「全然見えないでしょ?」
すると、リクは首を横に振っていった。
「ううん。全然。俺からみたら、ルウは王女だ。白銀の髪でも、服装が男でも、立派な女性だ。顔立ちも凛々しくて綺麗だ」
そんなに言われると恥ずかしくなる。
「そんなに褒めないでよ。恥ずかしくなっちゃうじゃん」
すると、リクが笑って言った。
「それにさっき初めて思ったが、ルウはいつも凛々しい顔立ちをしているけど、さっきみたいに何か考え込んでいたり、景色を見てたりしたときの顔はすごく気品のある美しい顔だった」
これは、恥ずかしすぎるでしょ……。
ブワッと風が吹いて、私の顔を髪が隠してくれた。
ありがたいね……。
「俺、ルウに言わないといけないことがあるんだ」
静かに、そう伝えられた。
「何?」
少しだけ不安になりながらも、訪ねた。
「俺、蒼国の第一王子で、風国の第一王女の許嫁なんだよ」
驚きで声がでなかった。
それから、少しして、
「はぁ!?」
という素っ頓狂な声がでた。
「いや、だから、俺が、ルウの許嫁!」
私は笑いながら言った。
「冗談きついって!」
すると、リクは懐から蒼国の王子だけがもてる印籠を取り出して言った。
「冗談じゃないんだ!本当なんだって。ルウが婚約を破棄しようとして父親の首に剣を突きつけたのも知っているんだよ」
……最後のほう、王子とは関係ないと思うけど、でも、印籠は本物だった。
「……本当だったんだ」
でも、そう考えてみると、不思議な出会いかたを私とリクはしていた。
「俺はルウの髪を変だとも思わない。逆に綺麗だと思う。それに俺はルウが男性の服を着ていても、細くても、性格が男らしくても、敬語を使わなくてもルウを幸せにできる自信がある。だからお願いだ。婚約者として、選んでくれるか?」
堂々と私の目をまっすぐに見て言われると、すごく恥ずかしい。
思わず目を背けようとした。
けど、逃げてばっかじゃいけない。
リクに、本当のことをはなさないと。
「リク。私はリクにまだ隠していることがある。ずっとそのことから逃げてきていたけど、もう逃げたらいけない。髪のことで驚いたかもしれないけど、もう一つ驚くことがある。……私とフウは、ハランとサンの実の子供じゃない。私とフウは、奴隷にされていた者だった」
リクが息を飲み込んだ音がした気がした。

