「あ、あぁ。まさか、フウが風国の王子だとは思わなかった」
ジンもうんうんと頷きながら言った。
「だ、だって、まさか、一国の王子がそんな質素な身なりをしているとは思えないですから」
すると、フウが自分の服装をみながら言った。
「へぇー。そんなものかなぁ?これは、僕は結構気に入っているんだけどなぁ……。ところで。リクさんとジンさん、僕だけのことに驚いているけど、もう一人驚くべき人がいるよね?」
俺とジンは同時に首をかしげた。
もう一人驚く人なんているか?
フウが笑いながら人差し指を立てた。
「ウィン=ルウ。風国の第一王女であり、蒼国の第一王子との縁談を持ち込まれてキレた子ですよ」
俺は、唖然とした。
そうか……。
双子だから、ルウも王女になるのか……。
つまり……。
「俺の縁談の相手はルウってことか?」
フウは深くうなずいた。
「まぁ、不思議なヤツだとは思っていたが……。まさかなぁ……」
俺は、ふぅ……とため息をついて額に手を当てた。
「ところでフウさん。あの、縁談を持ち込まれてキレたというのはどういうことでしょう
か?」
ジンがもっとも気になった言葉を発した。
フウはそのときのことを思い出すように笑いながら言った。
「あぁ。それね。ルウったら、縁談持ち込まれたのがすっげぇ嫌だったらしくてさ。破棄してもらおうと父さんの部屋に行ったんだよ。で、父さんに刃物を向けて、婚約を破棄しろって言ったんだよ!ほんっと、面白いよねぇ」
フウは笑っているが、縁談の相手にしてみれば、苦笑いをするしかねぇだろ……。
「で、ここからが本題だけど……」
フウが珍しく真顔になって言った。
なんとなく予想はついた。
「お前なんかがルウを幸せにできるのか」
フウからの鋭い視線がピリピリと痛い。
それでも俺は口を開けた。
「俺は……。まだルウのことを何も知らないから、幸せにできるかどうかはまだ分からない。だけど、ルウのことが気になっていることは確かだ」
するとフウの目がスッと細められた。
「じゃぁ、ルウのすべてを知ったら、お前はルウを幸せにできるっていうのか?ルウがどんな人でも」
俺はうなずいた。
すると、フウが何か決心したようにターバンに手をかけた。
「もし、ルウがこの国で見せてはいけない、こんな髪色だとしてもか?」
ジンもうんうんと頷きながら言った。
「だ、だって、まさか、一国の王子がそんな質素な身なりをしているとは思えないですから」
すると、フウが自分の服装をみながら言った。
「へぇー。そんなものかなぁ?これは、僕は結構気に入っているんだけどなぁ……。ところで。リクさんとジンさん、僕だけのことに驚いているけど、もう一人驚くべき人がいるよね?」
俺とジンは同時に首をかしげた。
もう一人驚く人なんているか?
フウが笑いながら人差し指を立てた。
「ウィン=ルウ。風国の第一王女であり、蒼国の第一王子との縁談を持ち込まれてキレた子ですよ」
俺は、唖然とした。
そうか……。
双子だから、ルウも王女になるのか……。
つまり……。
「俺の縁談の相手はルウってことか?」
フウは深くうなずいた。
「まぁ、不思議なヤツだとは思っていたが……。まさかなぁ……」
俺は、ふぅ……とため息をついて額に手を当てた。
「ところでフウさん。あの、縁談を持ち込まれてキレたというのはどういうことでしょう
か?」
ジンがもっとも気になった言葉を発した。
フウはそのときのことを思い出すように笑いながら言った。
「あぁ。それね。ルウったら、縁談持ち込まれたのがすっげぇ嫌だったらしくてさ。破棄してもらおうと父さんの部屋に行ったんだよ。で、父さんに刃物を向けて、婚約を破棄しろって言ったんだよ!ほんっと、面白いよねぇ」
フウは笑っているが、縁談の相手にしてみれば、苦笑いをするしかねぇだろ……。
「で、ここからが本題だけど……」
フウが珍しく真顔になって言った。
なんとなく予想はついた。
「お前なんかがルウを幸せにできるのか」
フウからの鋭い視線がピリピリと痛い。
それでも俺は口を開けた。
「俺は……。まだルウのことを何も知らないから、幸せにできるかどうかはまだ分からない。だけど、ルウのことが気になっていることは確かだ」
するとフウの目がスッと細められた。
「じゃぁ、ルウのすべてを知ったら、お前はルウを幸せにできるっていうのか?ルウがどんな人でも」
俺はうなずいた。
すると、フウが何か決心したようにターバンに手をかけた。
「もし、ルウがこの国で見せてはいけない、こんな髪色だとしてもか?」

