「あ、やっと終わりましたー?」
クルッと半回転してフウが言った。
さすが、紅茶の中身は一滴もこぼれていない。
「あぁ。待たせてすまなかったな。で?話ってのは何なんだ?」
俺はドカッと椅子に座った。
椅子の柔らかさが体に伝わる。
フウも俺の前にあった椅子に座っていった。
「まず、そちらの聞きたいことから答えましょうか。すっごくいろいろ聞きそうな顔になっていますからねー」
俺は、自分の顔にふれながら聞いた。
「そうか。なら、俺から聞いてもいいか?」
すると、フウはニッコリと笑ってどうぞ、と言った。
「まず、何で俺が蒼国の第一王子だって分かったんだ?」
すると、フウは素っ頓狂な声で言った。
「だって、リクさんの持っている印籠に、この国のマークが彫ってあったじゃないですかー。そんな印籠をもてるのはこの国のお偉いさんか、国王の息子ぐらいしかいないでしょう?それで、名前を聞いたら「リク」って言ったじゃないですか。僕だって、結構勉強しているんですよー。蒼国の第一王子がリクという名前だってことぐらい、知っています」
フウって、実は、かなり優秀なヤツなんじゃねぇか?
俺は、顔を少しひきつらせながら聞いた。
「次に、フウは俺に何の用があるんだ?」
すると、フウがニッコリと笑っていった。
「いいですか?これから言うことは驚かずに聞いてくださいねー。あ、あと、疑わないでくださいね。全部実話なんですからー」
俺は、すこし怪しげな話に小さくうなずいた。
すると、フウが安心したような口調で言った。
「少し前に、リク様に縁談がきたと思います」
俺は、何でフウがそんなことを知っているのかと少し驚きながらもうなずいた。
「その縁談者のことをどう思いますか?」
俺は、顎をさすりながら言った。
「不思議な人だ。旅に出たから延長させてほしいなどと言う縁談者は初めて聞いた。父上も気に入っていた。だが、俺の経験上その縁談者も俺の金と権利だけが目当てだろう」
すると、フウが満足そうにうなずいた。
「そうですよね。そう思いますよねー。僕だってそう思っていますもん」
俺は、首をかしげながら聞いた。
「フウ、おまえはいったい何者なんだ?ただの商人だとは思えない」
すると、フウは懐から何かを取り出していった。
「僕は風国の第三王子、ウィン=フウです」
俺とジンは驚いて目を見張った。
しかし、フウが取り出したものはまぎれもなく、風国の王子だけがもてる印籠だった。
「驚いたでしょう?」
フウは、そんな俺たちを笑いながらみていた。
クルッと半回転してフウが言った。
さすが、紅茶の中身は一滴もこぼれていない。
「あぁ。待たせてすまなかったな。で?話ってのは何なんだ?」
俺はドカッと椅子に座った。
椅子の柔らかさが体に伝わる。
フウも俺の前にあった椅子に座っていった。
「まず、そちらの聞きたいことから答えましょうか。すっごくいろいろ聞きそうな顔になっていますからねー」
俺は、自分の顔にふれながら聞いた。
「そうか。なら、俺から聞いてもいいか?」
すると、フウはニッコリと笑ってどうぞ、と言った。
「まず、何で俺が蒼国の第一王子だって分かったんだ?」
すると、フウは素っ頓狂な声で言った。
「だって、リクさんの持っている印籠に、この国のマークが彫ってあったじゃないですかー。そんな印籠をもてるのはこの国のお偉いさんか、国王の息子ぐらいしかいないでしょう?それで、名前を聞いたら「リク」って言ったじゃないですか。僕だって、結構勉強しているんですよー。蒼国の第一王子がリクという名前だってことぐらい、知っています」
フウって、実は、かなり優秀なヤツなんじゃねぇか?
俺は、顔を少しひきつらせながら聞いた。
「次に、フウは俺に何の用があるんだ?」
すると、フウがニッコリと笑っていった。
「いいですか?これから言うことは驚かずに聞いてくださいねー。あ、あと、疑わないでくださいね。全部実話なんですからー」
俺は、すこし怪しげな話に小さくうなずいた。
すると、フウが安心したような口調で言った。
「少し前に、リク様に縁談がきたと思います」
俺は、何でフウがそんなことを知っているのかと少し驚きながらもうなずいた。
「その縁談者のことをどう思いますか?」
俺は、顎をさすりながら言った。
「不思議な人だ。旅に出たから延長させてほしいなどと言う縁談者は初めて聞いた。父上も気に入っていた。だが、俺の経験上その縁談者も俺の金と権利だけが目当てだろう」
すると、フウが満足そうにうなずいた。
「そうですよね。そう思いますよねー。僕だってそう思っていますもん」
俺は、首をかしげながら聞いた。
「フウ、おまえはいったい何者なんだ?ただの商人だとは思えない」
すると、フウは懐から何かを取り出していった。
「僕は風国の第三王子、ウィン=フウです」
俺とジンは驚いて目を見張った。
しかし、フウが取り出したものはまぎれもなく、風国の王子だけがもてる印籠だった。
「驚いたでしょう?」
フウは、そんな俺たちを笑いながらみていた。

